溶接変形の発生原因の大部分は、溶接時に発生する熱の非対称性と、異なる熱による膨張です。ここでは、溶接変形を防止するためのいくつかの方法を整理しましたので、ご参考ください。
1. 溶接の断面積を減らし、基準を超える欠陥がなく完全な状態を保ちながら、可能な限り小さなベベル サイズ (角度とギャップ) を使用します。
2. 入熱量の少ない溶接方法を使用する。例：CO2ガス保護溶接
3. 厚板を溶接する場合は、可能な限り単層溶接ではなく多層溶接を使用してください。
4. 設計要件が満たされている場合、縦補強リブと横補強リブの溶接は断続溶接で行うことができます。
5.両側を溶接できる場合は、両面対称ベベルを使用し、多層溶接時には中性成分と軸成分に対して対称な溶接順序を使用する必要があります。
6. T字型ジョイントプレートが厚い場合は、オープンベベル角の突合せ溶接を使用します。
7. 溶接前に変形防止方法を使用して、溶接後の角度変形を制御します。
8. 溶接後の変形を制御するために、剛性固定具を使用します。
9. 部品の予備長さ法を用いて、溶接部の縦方向の収縮と変形を補正します。例えば、H型縦溶接では1メートルあたり0.5～0.7mmの予備長さを確保できます。
10. 長尺部材の変形対策：主に板の平坦度と部品の組立精度を向上させ、ベベル角度とクリアランスを正確にします。アークの方向や中心合わせが正確であるため、溶接角度の変形と翼部とウェブ部の縦方向の変形値は、部品の長さ方向と一致します。
11. 溶接箇所が多い部品の溶接または取り付けを行う場合は、適切な溶接順序を採用する必要があります。
12. 薄板溶接には水中溶接を採用する。つまり、溶融池を水中の保護ガスで囲み、周囲の水を完全にガスから除去することで、溶接が確実に行われるようにする。この方法を用いることで、固体溶融池周辺の金属は適時水冷され、変形量が極めて小さく抑えられる（溶接面の反対側に循環冷却剤を注入することで、溶接時に発生する熱を奪う）。
13. 多段対称溶接、つまり、1つのセクションを溶接し、しばらく停止し、反対側に溶接し、しばらく停止します。
投稿日時: 2025年3月10日